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英語

English インド=ヨーロッパ語族・ゲルマン語派/ ローマ字表記
 イギリス アイルランド アメリカ合衆国 カナダ オーストラリア ニュージーランド

使用状況

公用語、またはそれに準ずる地位にある国

 シンガポール、マレーシア、フィリピン、インド、パキスタン、ガンビア、リベリア、シエラレオネ、ガーナ、ナイジェリア、カメルーン、ソマリランド、スーダン、ケニア、ウガンダ、タンザニア、セイシェル、モーリシャス、マラウィ、ザンビア、ボツワナ、ジンバブエ、南アフリカ共和国、レソト、スワジランド、ナミビア、アイルランド、イギリス、アメリカ合衆国、カナダ、バハマ、ジャマイカ、プエルトリコ、ベリーズ、セントクリストファー=ネイヴィス、アンティグア=バーブーダ、ドミニカ国、セントルシア、バルバドス、セントヴィンセント=グレナディーン諸島、グレナダ、トリニダード=トバゴ、英米領ヴァージン諸島、ガイアナ、オーストラリア、ニュージーランド、クック諸島、パプアニューギニア、ソロモン諸島、バヌアツ、フィジー、トンガ、サモア独立国、アメリカ領サモア、キリバス、ツバル、ナウル、パラオ、マーシャル諸島、ミクロネシア連邦、アメリカ領北マリアナ諸島

ひろがり

 義務教育を受けていれば誰もが習う超大言語。大英帝国の旧植民地の広大な領域と、超大国アメリカの影響でもはや「世界共通語」といっても決して過言ではない。話し手人口は推定で4億とも5億とも言われている。一方でその代償として、世界各地で方言化が進み、さらにはピジン語やクレオール語と呼ばれる混成言語も生まれている。

発音

主な傾向

 摩擦音が比較的多い(s、z、th(θとð)、f、v)。母音も、短母音、長母音、二重母音から三重母音など種類が多い。米音と英音で異なるものもある。一般的に言って米音のほうが英音よりも保守的な傾向が強いが、すべてそうとは限らず、"bath"の/æ/の音のように移民の発音に由来するものもある。

発音と綴り字

 発音と綴り字の間にはある程度の規則性はあるものの、他の言語に比べると不規則な単語が非常に多い。過去に何度か綴り字は改められているものの、現在の綴り字のほとんどは400〜500年ほど前の発音を反映しているため、かなりのずれを生じている。
 また、他のヨーロッパ言語に比べて借入語の比率が非常に高い、というのも原因として考えられる。もともと綴りのルールが違う言語から取り入れた単語を、ほとんどそのままの形で使うため読み方に差が生じてしまうのである。

難しい発音

 "r" と "l" の発音の区別は他の言語にもあるが、英語の場合は日本人の耳に同じように響くため聴き取りづらい。子音がやたらと並ぶのも日本人にとっては厳しいものがある。また、日本語で「ア」と表記される音がたくさんあり、発音と聴き取りでの区別が必要。

文法

格表示語順
語順@主語−A述語(=動詞)−B目的語。疑問文では倒置を避け、be 以外は助動詞 do を用いる。
冠詞不定冠詞と定冠詞の対立がある
限定詞ほとんど前置
名詞文法性は事実上なし。単数と複数を語尾で区別する。
動詞活用話法に直説法、仮定法、命令法の3つがある。人称語尾は現代語では be を除けば "三単現の s" だけ。
おさえておきたいところ
 基本文法は中高で習う程度がほとんどで、易しい。習うより使って慣れたほうが良いと思われる。複数外国語を学ぶ者にとっては出発点。

語彙

借入/派生

 外国語から取り入れた語が非常に多い。特にラテン語、フランス語、フランス語経由のラテン語語彙だけでも合わせて全語彙の6割ほどを占めている。他にも、直接的には古ノルド語、ギリシア語(ラテン語経由も)、低地ドイツ語、フランク語など、間接的にはイタリア語、アラビア語など、世界中の言葉から語彙を借入しているため、ゲルマン語から直接的に受け継いだ語彙(本来語)は全体の6分の1程度しかない。

日本語とのかかわり

 日本語を蝕む(?)大量の「カタカナ語」を見れば、どれだけ関わりが深いかは一目瞭然。しかも、元の意味・用法・発音のすべてが一致する単語はほとんどない。個人的には、日本人が英語習得で苦戦するのは「カタカナ語の存在」も原因にあると思う。逆にここ半世紀で英語に入った日本語は "manga"、"karaoke"、"kawaii" "otaku" など、文化面に多いようだ。ウェブで検索してみると分かる。

副産物

 上述のようにゲルマン語から現代英語に直接受け継がれた語は全体の6分の1ほどなので、縁戚関係にあるドイツ語と基本単語が似ていない場合も多い。「定形第2位の法則」などのゲルマン語の特徴もかなり後退しているので、文法的には縁戚のゲルマン語派言語へ応用は難しいといえる。ただ、当然基本語彙は似ているので、古典英語(シェイクスピアとか)の知識があれば、ドイツ語に応用することは可能。あとは、古ノルド語起源の単語を北欧ゲルマン語修得に使えることが少しだけあるくらい。

 歴史上の政治的背景からフランス語から取り入れた語が多いため、むしろフランス語の修得に応用が効く。また、ラテン語からの借入も多く、一応ラテン語の『子孫』にあたるフランス語やスペイン語よりも元の形をよく残しているので、ラテン語の勉強にも使える。

ポルトガル語
スペイン語
フランス語
ドイツ語
ロシア語
アラビア語
ヒンディー語/ウルドゥー語
ベンガル語
マレー/インドネシア語
中国語(普通話)
日本語

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