チュニジア、アルジェリア、モロッコ、モーリタニア、セネガル、マリ、ニジェール、ブルキナ・ファソ、チャド、中央アフリカ、ギニア、コートジボワール、トーゴ、ベナン、カメルーン、ガボン、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国、ブルンジ、ルワンダ、ジブチ、コモロ連邦、マダガスカル、フランス、ベルギー、モナコ、アンドラ、ルクセンブルク、スイス、カナダ、ハイチ、フランスの海外県(レユニオン、ギアナ、マルチニーク、グアドループ、ポリネシア、ニューカレドニアなど)
主にフランスとその旧植民地のアフリカ北西部で使われている。広大な領域のわりに話し手人口は推定で1億人超にとどまる。国連の公用言語に採用されている。クレオール語と呼ばれる混成言語も世界各地に見られる。
母音の長短の区別がなく、二重母音をもたない。代わりに『鼻母音』をもち、唇母音の系統を持つなど単母音の数が多い。リエゾン、アンシェヌマン、エリズィオンといった発音現象をもち、母音の連続を避ける傾向がある。子音に関しては、破擦音(「チ」や「ツ」のような音)がない。
よく知られているように、原則として、語末の子音字はリエゾンのような場合を除いて読まれない。発音と綴り字の関係は規則的なので、読み方さえ覚えてしまえばほとんどの単語は発音できる。例外が現れるのもほぼ語尾に限られるので、その点は楽。
鼻母音の聴き分け。単語がやたらと短いうえに、リエゾンやエリズィオンといった発音現象を起こすので、単語単位で発音を覚えていっても対応するのは難しい。また、r の発音は最初の関門と言える。
| 格表示 | 語順 |
| 語順 | 主語 − 述語(=動詞) − 目的語。 従属節中では主語と述語動詞が倒置されることも多い。 目的語が代名詞の場合、主語 − 目的語 − 述語。 |
| 冠詞 | 不定冠詞、定冠詞、部分冠詞があり、性・数にあわせ変化する |
| 限定詞 | 指示詞は前置だが、形容詞は良く使われるものを除き後置されるのが普通。性・数にあわせて変化する。 |
| 名詞 | 男性と女性の二性。単数-複数を語尾で区別する。 |
| 動詞活用 | 話法に直説法、命令法、接続法、条件法を持ち、現在 - 過去、未完了 - 完了の対立もある。人称や数にあわせ、それぞれ4〜6つの形を持つ。 |
| おさえておきたいところ | |
| 綴りの語尾を発音しないという特徴から、動詞の活用や名詞の単複の区別などは意外に楽に覚えられる。ただし語尾はリエゾンと絡み文法上重要な役割を果たすこともある(例;Il aime (イレーム「彼は愛する」)⇔Ils aiment (イルゼーム「彼らは愛する」))ので、しっかりと頭に入れる必要がある。 | |
西欧の言語なので当然ラテン語からの借用は多いものの、原則として自前の単語で間に合わせる主義をとっている。ラテン語の単語をフランス語風に変形して用いている場合もある。しかしながら、近年は情報通信、エンターテインメント分野では英語からの借用語が非常に多い。
日本語に借入されたフランス語は英語経由のものも含めて少し挙げてみると、アンケート、クーデター、コンクール、アンサンブル、デッサンなどがあり西欧語の中では英語に次いで多いと思われる。フランス語に借入され、よく使われている日本語としては、"kamikaze"、"kawaii"、"otaku" など。
同じロマンス語系のスペイン語、ポルトガル語へ応用が利く。12大言語以外では、イタリア語、カタルーニャ語、ルーマニア語の習得に使えるはず。ラテン語の綴りを比較的よく残している(綴りだけだけど)ので、さらなる知識を追い求める人にはラテン語の勉強にも使える。また、英語が大量の語を借入しているという事実から、英語の深い学習にも役立つ。
フランスの欧州内での『大国』としての地位や文化的影響力の大きさから数多くの言語に単語を借入されているので、そういう意味でも習得すると何かと便利な言語。
英語
ポルトガル語
スペイン語
ドイツ語
ロシア語
アラビア語
ヒンディー語/ウルドゥー語
ベンガル語
マレー/インドネシア語
中国語(普通話)
日本語